「哲学科に入ると就職ができない」なんてよく聞きませんか?
ネタとしては面白いかもしれませんが、就職しようと考えている方・哲学科に入りたい方にとっては不安な言葉ですよね。
もちろん、実際には「哲学科に入ると就職ができない」なんてことはありません。
ただし、哲学科で身につく知識の性質は特殊ですので、そこだけ注意する必要があります。
そこで、今回は哲学科が就職活動した経験、社会人になって感じたことをご紹介します。
ちなみに私は、2021年1月現在で社会人3年目の哲学科卒です。
これから就職活動をしていく方、哲学科に入ろうか考えている方の情報収集にどうぞ。
この記事の概要
- 当たり前ながら哲学科でも就職できる
- 就職するまで実行すべきことは3つ
- 1:経験を増やす
- 2:興味をもったことは深堀りする
- 3:学んだことを具体的にしてアウトプットする
哲学科でも就職できます
当たり前ですが、哲学科でも就職できます。
とは言っても不安に感じる方も多いと思いますので、まずはデータと一緒に見ていきましょう。
数字こそオープンにはなっていませんが、同志社大学の哲学科は年度の就職先を公開しています。
哲学科は他の学科と比べて比較的人数が少ないですが、大企業にも多々入っている状況です。
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https://letters.doshisha.ac.jp/philosophy/career.html
letters.doshisha.ac.jp
また、少し古いデータですが、学習院大学の哲学科も就職内定率を公表しています。
男性が100%、女性が95.6%という状況です。
哲学科に入って後悔したことはない
私個人の体験談では哲学科に入って後悔したことはありませんでした。
むしろ、入ってよかったと思っています。
それどころか、就職できないかもという理由だけで別の学部・学科に行っていた方が後悔していたと思います。
素直に学びたいことがあるのに、そこから遠ざかるのはもったいない。
具体的な理由は下記。
哲学科でよかったこと
- 刺激的な友人と出会えた
- 人の考えをより深く考えることができた
- 文章から人の気持ちを汲み取れるようになった
- 俯瞰的に物事を考えられるようになった
就職するために大学に入るという側面もあるかと思いますが、もちろん哲学科で学んだ知識も社会人では役に立ちます。
具体的に、どのような知識が役に立つのか?哲学科に入ったらどんなことをすべきなのか?
これからご紹介していきます。
社会で活用できた哲学
まず最初に、社会人はどのような仕事をしていると思いますか?
営業職として働いている私の場合もかなり地味で、メール・電話・事務作業等が基本の業務になることが多いです。
例外も多いと思いますが、こういった細かい積み重ねばかりだと考えたほうがいいと思います。
そこで生きたのが、先ほど挙げた哲学科でよかったこと4つ。
振り返ってみてみると、人と人の間で仕事をしていく上で最も重要な学びであることが分かると思います。
例えばメールの対応ひとつとってみても、私がお客さんの立場になって考えることができたのは哲学科で学んだことあってこそだと心から思います。
なぜなら、会社としてのお互いのスタンスを考えながら意見することが社会人にとってとても重要だったからです。
また、業務の全体像を把握するのに、哲学科で学んだ知識にはかなり助けられたと思います。
全体像を把握することで、自分が持っている仕事を円滑に割り振ることができました。
会社では組織に応じて役割が決まっているので、その役割を超えて仕事をするとケアレスミスや伝達ミスが発生してしまうということです。
他にも、業務の全体像を俯瞰できるという評価をもらい、業務フローの省力化を任されていました。
同年代ではなかなか経験できていない範囲のことまで仕事を任されていたのは、間違いなく哲学を学んでいたおかげでした。
哲学科で就職するまで実行すべきことは3つ
さてさて大学在学中にどんなことをすべきなのか?
実際に私が就職して気付いた反省点を生かした内容を踏まえて紹介させてください。
初めにざっくり挙げると、下記3つのことを意識するのがおすすめです。
就職までにすべきこと
- 経験を増やす
- 興味をもったことは深堀りする
- 学んだことを具体的にしてアウトプットする
「興味をもつ」とか「学んだこと」とか書いていますが、特に哲学科では勉強(学問)だけではありませんのでご安心ください。
これについては少し先で解説しています。
実行すべきこと1:経験を増やす
経験を増やす目的は、下記2つの手助けになるためです。
目的
- 興味をもつ範囲が広がる
→ 視野が広がる - 学んだことと照らし合わせる(具体的にする)
→ 学んだことを現実で実感する
深堀りする前段階として、大学を活用して「幅広く情報を取り入れること」が重要です。
哲学科に限らず文学部ではたくさんのジャンルの講義を扱っているので、かなり有利な環境にあると思っておきましょう。
授業では「外国語(ドイツ語・フランス語・ラテン語・ギリシャ語等)」「心理学」「精神分析学」「論理学」など、様々なジャンルの学問を学ぶことができる場合が多いです。
私の通っていた大学では「美術史」なんて講義も受講できました。
例えば「精神分析学」で学んだ内容は、日々のニュースにも恋愛にも、就職活動にもその内容を感じ取ることがあると思います。
それだけ学問と日常は表裏一体なので、どれだけ勉強をしても経験が無いとピンとこないんですよね。
またそういった意味では、哲学科に入ると個性的な人も多いので、自分とは違う考えを持った人も多いと思います。
私の場合、周りの人が多趣味な人ばかりで驚きました。
何十年も前のマンガに詳しい人・聞いたこともない音楽に詳しい人・ごはん屋さんならどこでも詳しい人など、身近なひとに多方面の刺激を受けられるのも哲学科の特徴だと思います。
はてな
経験が大切と何度も書いていますが、経験と学んだことを照らし合わせることが非常に重要です。
その理由は、哲学科で学んだ概念(枠組み)が自分とリンクするという場面が出てきます。
実行すべきこと2:興味をもったことは深堀りする
「深堀り」のイメージは、講義内で扱っている内容から派生して調べたり本を読んだりするというイメージでOKです。
例えば犯罪心理学のことを講義で聴いて興味を持った場合、講義内で出てくる過去の考え方だけにとどまらず、現代の考え方はどのように変化しているのか?等と、とにかく派生させていくことが重要です。
特に哲学的な思想は、様々な形で現代にも派生しています。
今振り返ってみて思うに、大学の図書館以上に充実している施設は中々ありません。
そんな施設をいつでも使える権利は最大限使っていきましょう。
はてな
深堀りといっても、高校生の時のように、暗記したりする必要はありません。
概念的に(枠組みとして)覚えていればそれで十分で、忘れたことは思い返した時にその都度調べるというだけで十分です。
実行すべきこと3:学んだことを具体的にしてアウトプットする
ここが哲学科にとっての最大の難関だと思っています。
そもそも、なぜ具体的にアウトプットしなければいけないのかというと、これは就職活動先の企業の立場に立って考えればすぐに分かります。
企業の求める新卒はここでいう「深堀りできているか」になりますが、当然ながら面接官は学問(哲学など)の知識が無い場合がほとんどで、直接の言葉ではなかなか伝わりません。
例えば私がパルメニデスが好きで、面接官に
「大学ではパルメニデスについて研究していました。古代ギリシアの哲学には大学の誰よりも詳しいです」
と言ったとしても、会話は広がらないですよね。
「へぇ、それじゃあ次の質問は…」
となることが目に見えています。
そこを少し派生させて、パルメニデスの『あるものはある。あらぬものはあらぬ』という言葉を少し日常に寄せてあげると、
「私はパルメニデスのこの言葉に影響を受けていて、一つのことに没頭できる精神力を学びました。あらぬものとは、知覚できないことだと言われていて、現代に置き換えるならノイズとしての雑念だと思っています。一つのことに没頭していると、どうしても集中の続かないことはありましたが、この言葉からは心を研ぎ澄ませる精神力を学びました。」
少し強引ですが、これくらい少し大げさな表現の方が、印象に残りやすいと思います。
まずは学んだことを、より実践的に生活へ落とし込んでみましょう。
はてな
面接官をやっている会社員は、日常的に実践的な業務ばかりしているので、学生との間にギャップが生まれやすいわけです。
大学で学ぶべきことは趣味でもOK
大学で学ぶべきことは、学問だけでなくて全く問題ありません。
例えば極端な話YouTubeでもOKです。
ただし、小学生ではありませんので自分自身が楽しむだけでなく、上手に深堀りする必要があります。
具体的には、YouTubeを深堀りした場合には下記が挙げられます。
深堀り例
- 動画編集を身につける
- 撮影技術を身につける
- 友人とチャンネルを開設して動画をUPする
- マーケティングの技術を身につける
この例は少し難易度が高いかもしれません。
人が興味を持ちやすいジャンルの深堀りとなると、周りの人よりも深く深堀りしなければなりません。
ただ、先ほど挙げた例まで実行に移せる人はなかなかいないので、自分自身の強い武器になることは間違いありません。
趣味が仕事になる時代
大学に入った理由はなんですか?
大卒の認定をもらって仕事するためという考えをあなたが持っているなら、大企業に就職することだけをゴールに考えるのはかなりもったいないです。
なぜなら、今は趣味が仕事になる時代です。
賛否両論あると思いますが、レールに従って進むだけの人生はかなりもったいないと思うので、好きなことを深堀りすることをおすすめします。
私事ではありますが、哲学科を卒業して一般企業に就職した私ですが、今はブログで生活している状況です。
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毎日同じ時間に同じ時間で仕事する毎日には耐えられませんでした。
何が仕事になるかは数年前の自分には到底分からないので、好きなことをどんどん突きつけていきましょう。
それをどうやって仕事としてお金を稼ぐまでにもっていくのか?に悩むべき。
哲学科卒が社会人とのギャップを埋めるためには
ここまでは、興味をもったことについて学ぶことまでを解説していきました。
学生と面接官にギャップが生じやすいということは解説しましたが、ギャップを埋めるためにどのように具体的にしていくかについて解説していきます。
私が考えるギャップを埋める方法は下記の3つです。
ここでOB・OG訪問が出てきます。
ギャップを埋める例
- OB・OG訪問をする
- インターンに参加する
- 学んだことをアウトプットする
どれがあなたの学んだ内容・あなたの性格に合うでしょうか。
OB・OG訪問やインターンは実行する人が多いですが、おすすめはアウトプットすることです。
OB・OG訪問なんて行けばいいだけなので誰にでもできますが、アウトプットできている就活生はそういません。
例えばTwitter、ブログ(note、はてなブログ等でOK)、YouTubeなどです。
学んだことを自分の中で噛み砕いて、それを形にすることができるってだけでかなり強いです。
どのようなことをアウトプットすれば人に反応してもらえるか、まで考えられたら完璧ですね。
アウトプットはブログがおすすめ
大学で学問を学んだことを効率よくアピールするには何らかの形でアウトプットしなければいけない、そう初めに言いましたが、私はそのアウトプットはブログでしています。
ブログをおすすめしたい理由は下記の通り。
ブログをおすすめしたい理由
- PCひとつで出来る
- 必要な費用も月千円と安い
- 文章力が身につく
- マーケティングスキルが身につく
- 収入にもつながる
私は社会人の頃にブログを始めましたが、半年で月1万円の収入につながりました。
社会人になる前にやっておけばよかったと後悔している私からすると学生の家からブログをやっていたらマジで強いです。
月1万円というと安く聞こえますが、寝っ転がっているだけで年間12万円入ってくると考えると中々嬉しいですよね。
もっと記事を書いていけば、社会人に飽きたらブロガーになることだってできます。
社会の縮図を一人で効率よく試せるブログは、学生時代にも十分おすすめできるアウトプット方法です。
別の記事で詳しく書いているので、こちらも参考になるかと思います。
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