2023/01/17にAppleは、M2 ProチップとM2 Maxチップが搭載されたMacBook Proを発表しました。
これまで発売されたM1・M2チップを合わせると、Appleシリコンは全部で7種類。
M2 ProチップやM2 Maxチップのスペックや、MacBook Proの新機能についてまとめました。
M2 Pro/Max搭載MacBook Proは買うべき?それともいらない?
判断材料のひとつになれば幸いです。
結論:高い、いらない、用途が不明
結論としては、「高い、いらない、用途が不明」でまとめられるでしょう。
これら三段活用を具体的にまとめると、下記の通り。
この記事の概要
- 高い
→ M2チップの進化はそこまでナシ - いらない
→ 新機能はほとんどナシ - 用途が不明
→ 速度の進化を体感できる人は(ほぼ)ナシ
基本的に買う必要が無いマシンと考えてしまってOK。
気になるM2 PRO・M2 MAXチップのスペックなどから、その理由は順を追ってご紹介します。
M2 PRO・M2 MAXチップのスペック(性能)は?
M2 PRO/MAX搭載MacBook Proで、最も進化しているのがスペックについてです。
まずは、どのチップが速いのかを、早い順にまとめました。
M1・M2チップの速度順
- M1 ULTRAチップ
(Mac Studioに搭載) - M2 MAXチップ
(MacBook Proに搭載) - M2 PROチップ
(MacBook Pro、Mac miniに搭載) - M1 MAXチップ
(MacBook Pro、Mac Studioに搭載) - M1 PROチップ
(MacBook Proに搭載) - M2チップ
(MacBook Airに搭載) - M1チップ
(MacBook Air,Pro、Mac mini、iMacに搭載)
このことを前提として、スペックについてご紹介いたします。
M1・M2シリーズ7種類のスペックまとめ
より正確に把握するためには、スコアと呼ばれるスペックを数値化したものを確認するのが手っ取り早いでしょう。
表にまとめたものが下記。
M1 | M2 | M1 PRO | M2 PRO | M1 MAX | M2 MAX | M1 ULTRA | ||
CPU | 最大コア数 | 最大8コア | 最大8コア | 最大10コア | 最大12コア | 最大10コア | 最大12コア | 最大20コア |
シングルスコア | 約1,700 | 約1,899 | 約1,765 | 約2,118 (予想) |
約1,780 | 約2,136 (予想) |
約1,793 | |
マルチスコア | 約7,500 | 約8,845 | 約12,505 | 約15,006 (予想) |
約12,750 | 約15,300 (予想) |
約24,055 | |
M1との比較 | - | 約1.18倍 | 約1.67倍 | 約2.00倍 | 約1.70倍 | 約2.04倍 | 約3.21倍 | |
GPU | 最大コア数 | 最大8コア | 最大10コア | 最大16コア | 最大19コア | 最大32コア | 最大38コア | 最大64コア |
スコアOpen CL | 約16,925 | 約27,304 | 約37,618 | 約48,903 (予想) |
約50,021 | 約65,027 (予想) |
約86,223 | |
M1との比較 | - | 約1.61倍 | 約2.22倍 | 約2.89倍 | 約2.96倍 | 約3.84倍 | 約5.09倍 |
予想とあるのは、Appleが言う「◯◯の△△倍早くなった」を数字に置き換えたものです。
各チップごとの比較は、ここでは省略します。
気になる方はこちらを参照ください。
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【比較】M1とM2チップ、どっちを選ぶ?スペックから違いを考える
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M1→M2で、スペックが20%、グラフィック性能が30%向上
M1チップからM2チップに進化したことで全体的に言えるのが、下記の内容でしょう。
M2チップの向上は?
- スペック(CPU):20%向上
- グラフィック(GPU):30%向上
ただしチップ単体で見ると、純粋に性能が上がったとも言えません。
先にご紹介した表の「最大コア数」に注目してみましょう。
M1 | M2 | M1 PRO | M2 PRO | M1 MAX | M2 MAX | M1 ULTRA | ||
CPU | 最大コア数 | 最大8コア | 最大8コア | 最大10コア | 最大12コア | 最大10コア | 最大12コア | 最大20コア |
M1との比較 | - | 約1.18倍 | 約1.67倍 | 約2.00倍 | 約1.70倍 | 約2.04倍 | 約3.21倍 | |
GPU | 最大コア数 | 最大8コア | 最大10コア | 最大16コア | 最大19コア | 最大32コア | 最大38コア | 最大64コア |
M1との比較 | - | 約1.61倍 | 約2.22倍 | 約2.89倍 | 約2.96倍 | 約3.84倍 | 約5.09倍 |
勘のいいガキの皆様はお気づきだと思いますが、M1→M2では最大コア数も増えています。
GPUのコア数なんて、M2 Maxでは6コアも増えています。
内容をまとめると、案外「数で殴っている」ことが分かってきます。
(無論そう単純な話ではないとは思いますが)
スペックのまとめ:性能の進化以上に価格が高い
CPUやGPUが増えまくるとどうなるかというと、価格に反映されやすい側面があります。
結果的には、14インチMacBook Proは約30万〜で、16インチMacBook Proで約50万〜です。
単純に、高すぎない!?
30万のMacBook でなにするの!?!?
ちなみに、ドル円レートは下記の通り。
MacBook Pro 14インチ以外は、かなり安い設定であることが分かります。
Pro 14インチ (M2 P/M) |
Pro 16インチ (M2 P/M) |
Mac mini (M2) |
HomePod (第2世代) |
|
$(税別) | $〜1,999 | $〜2,499 | $599〜 | $299 |
¥(税込) | ¥288,800〜 | ¥348,800〜 | ¥84,800 | ¥44,800 |
¥/$ | 約¥131/$ | 約¥127/$ | 約¥129/$ | 約¥136/$ |
税別と税込なので少しややこしいですが。
円安が〜と言いたい気持ちも分かりますが、シンプルにMacBookが高い。
もしくは俺が貧しいだけか、日本人全体が貧しいのか。
M2 PRO/MAX搭載MacBook Proの新機能
M2 PRO/MAXチップを搭載したMacBook Proは、新機能がほとんどありません。
一言でいうとマイナーアップデートと言えるでしょう。
一応は新機能をまとめたものが下記。
MacBook Proの新機能
- バッテリー稼働時間が1~2時間長くなった
- Wi-Fi 6Eに対応(変更前はWi-Fi 6)
- Bluetooth 5.3に対応(変更前はBluetooth 5)
旧MacBook Pro(M1 PRO/MAX搭載)と比べると、これしか変わっていません。
ボディーもほぼ同等で、SDカードスロット・HDMI・MagSafe 3は付いたまま。
肌で感じられる変化は、ほとんど無いと思っていいでしょう。
バッテリー稼働時間が1時間長くなった
最も変化を体感しやすいと思われるのが、バッテリーの進化です。
過去モデルと比較した表が下記。
MacBookモデル | Air 13インチ (M1) |
Pro 14インチ (M1 P/M) |
Pro 16インチ (M1 P/M) |
Pro 14インチ (M2 P/M) |
Pro 16インチ (M2 P/M) |
ワイヤレスインターネット | 最大15時間 | 最大11時間 | 最大14時間 | 最大12時間 | 最大15時間 |
Apple TVアプリのムービー再生 | 最大18時間 | 最大17時間 | 最大21時間 | 最大18時間 | 最大22時間 |
リチウムポリマーバッテリー | 49.9Wh | 70Wh | 100Wh | 70Wh | 100Wh |
重量 | 1.29 kg | 1.6 kg | 2.1 kg | 1.6〜1.63kg | 2.15〜2.16kg |
同じ画面サイズ同士で見てみると、M1→M2でバッテリー駆動時間が長くなったのは1時間でした。
また、2年以上前に発売されたM1 MacBook Air(2020モデル)も表に追加しました。
スペックや画面サイズが異なるのは勿論ですが、バッテリーの稼働時間には大して進化がないことが分かります。
Wi-Fi 6Eに対応
今までWi-Fi 6だったのが、Wi-Fi 6Eという規格に対応しました。
ちなみにWi-Fi 6Eとは、周波数帯が追加された規格を指すようです。
具体的には、2.4GHzと5GHzに追加して、6GHzが加わります。
通信容量が増えたり、混雑することが少なくなったりと、Wi-Fiの高速化が期待できます。
まぁ速度を上げたいなら有線で良い気もしますが。
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Wi-Fi 6E 到来!分かりやすく解説します | バッファロー
www.buffalo.jp
ただし、対応しているWi-Fiルーターはまだまだ少ないため、注意が必要です。
Bluetooth 5.3に対応
今までBluetooth 5.0だったのが、Bluetooth 5.3にも対応しました。
Bluetooth 5.3の効果としては、Bluetooth接続で使うイヤホン等の省電力化があるそうです。
ちなみにiPhoneでは、iPhone 14シリーズからBluetooth 5.3に対応しています。
あったら良いけど、なくても良い。
新機能のまとめ:いらない
ということで、新機能は以上。
高スペックのMacBook Proが追加されただけで、新しいことは特にありません。
YouTubeでは「即購入!」みたいなサムネを見かけたけど、読者の方々には即購入しないで一度冷静になって欲しい所存。
M2 PRO/MAX搭載MacBook Proは買うべき?
結局買うべきなのかというと、大体の方々は買わなくてOK。
「高い、いらない、用途が不明」の三段活用。
自分の用途にあった、本当に買うべきモデルから検討してください。
9割以上の人は無印M1チップで十分
具体的に今はどのMacを買うべきかというと、9割以上の人は無印M1チップで十分。
持ち運べる可能性を捨てるのはもったいないので、M1 MacBook Airを推奨。
僕は2年以上もM1 MacBook Airを使っていますが、様々な用途でスペックに満足しています。
例えば、Macを使ったゲーム実況や、Macでのブログ運営についてもこれで十分。
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凝った4Kの動画編集を高頻度でバンバンやりたい、というユーザーでもなければスペックに不満を感じることはないでしょう。
ちなみに、無印のM1 MacBookでもゲームはそこそこ遊べます。
対応するゲームが少く、レトロっぽいグラフィックのゲームばかりなのが現実でした。
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ゲームを用途として、高性能のMacを買うのは少しもったいないでしょう。
現状最強のスペックを持つMac Studioも、高いだけで用途が不明になっているのが現実。
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まとめ:スペックの高すぎるMacは用途が不明
これまでの内容を振り返ると、下記の通り。
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→ M2チップの進化はそこまでナシ - いらない
→ 新機能はほとんどナシ - 用途が不明
→ 速度の進化を体感できる人は(ほぼ)ナシ
いらないものまでも欲しいと思わせるのが資本主義、というのは当ブログで何度も書いた通り。
自分の用途にあったマシンをさっさと買って、自分のやりたいことを続ける方に時間を使いましょう。
ゲーム実況でもブログでも筋トレでも、なんでもOK。
という風に、当ブログでは本質的な生活改善を目標としたブログを書いてます。
別の記事も読んでいただけると嬉しいです。