海外旅行・海外留学・ワーホリ等を予定していて、真っ先に気になるのがお金の管理(外貨の両替・現金化・支払い)だと思います。
しかも、記事更新時は凄まじい円安。
まともに日本円を海外の通貨すると、手数料を取られまくって悲惨なことになりかねません。
僕自身ワーホリを予定していて「最も安い外貨両替や決済の方法を………」
と思い実際に色々と試したところ、「Wise」というサービスがかなり最強。
Wiseは、ITで金融の国境をブチ壊していた!
あまりにも安く、海外へ行くなら必ず持っておくべき革新的レベルなので、ポイントをまとめてみた。
そもそも:日本円を外貨両替する方法は?
そもそも、日本円を現地の通貨(米ドルやユーロ)に両替して現金化する方法は、いくつあるでしょうか?
一般的な方法は、ざっとこんな感じでしょうか。
上から高い順にしてみました(もちろん一概に言えませんが…)
- 空港で両替
(レートが安い上に、手数料も高い) - 現地ATMから海外キャッシング
(クレジットカード・デビットカードが必要) - 現地の銀行や両替所で両替
(空港よりはレートが高めだが、手数料は高い) - 現地の銀行口座から下ろす ← Wiseはコレ
(ただし、現地の口座を開くのは大変)
今回ご紹介するWiseは、④の「現地の銀行口座から下ろす」に該当。
だからこそメチャ安いのが、今回ご紹介する「Wise」ということ。
実際にWiseを使ってみると、このどちらかで支払うことになります。
1万円の例だとこんな感じで、デビットカードが最安。
- デビットカード(両替レート + 両替手数料¥60)
→ 最安だし、現金を持つ危険性も無い - 現金(両替レート + 両替手数料¥60 + ATM手数料¥0〜70)
→ ATM手数料はかかるものの安い
ちなみに、ATMからの出金は、月に2回、3万円まで手数料が無料。
到底足りない金額かと思いますが、1回あたり¥70の手数料でATMから引き出せてこれも安い。
Wiseで使える外貨のレパートリーは、Wise公式サイトの「現地の口座情報を取得」という項目を参照ください。
空港での外貨両替が最悪だと分かる比較
まぁ要するに、とにかくWiseが安くてスゲェ。
先程のプラスアルファを含め、具体的な金額で比較してみます。
円→ドルでの外貨両替で試してみました。
1万円をドルに両替した例。
これだけの差があるので、短期の海外旅行などでもWiseはメチャ優秀です。
レート (単純計算) | Wise | 空港で両替 | |
---|---|---|---|
両替する日本円 | ¥10,000 | ||
両替手数料 | – | ¥59 ($0.41) | ¥1421 ($9.95) |
事務手数料 | – | 無し | 約 $29.11/円 |
当日のレート | 約$142.88/円 | ||
結果 | $69.98 | $69.57 | $48.20 |
(差額) | – | (-$0.41) | (-$21.78) |
これだけ空港の両替が高いって、ウソみたいな話ですが事実らしい。
(講釈ストリーマーのおにや氏の情報を参照)
アメリカの空港で1万円を米ドルに両替したら48ドルになって返ってきたんだが大損した気するの俺だけだろうか pic.twitter.com/CDeBZLmjVp
— おにやo-228 (@oniyanogame) August 4, 2023
つまりWiseは、事務手数料にお金はかからないのが最高!
後述する注意点を除けば、ATM等からほぼレート通りで両替ができてしまいます。
(デビットカードでの支払いも同じ)
実際に今のレートで確認したい方は、Wise公式サイトでシミュレーションできます(とはいえ円安スギ)。
※画面は海外送金のものですが、ほぼ一緒です
これをご覧になっている方は、まず空港での外貨両替はやめておきましょう。
レートも悪く最悪の選択肢です。
先程のはかなりレートが悪いパターンかも…。
ところが………実際もかなり多くの方が、大損しているようなので…。
空港でとりあえず1万円両替したら55ドルにしかならなかった😇
— ドケチなしまりす🐿 (@shimaris_coin) April 3, 2023
円安とは聞いてたけど153円!?
(ちゃっかり9.99ドルの手数料も取られてる) pic.twitter.com/5yfp5e770R
フランクフルト空港で2万円両替したら、99ユーロにしかならなくて、へたり込みそうになった夏の終わりの怪談 pic.twitter.com/BPfQ7K45y6
— 稲見昌彦/ INAMI Masahiko (@drinami) September 5, 2023
「Wise」はなぜこんなに安い?
どうしてWiseだとこんなに安い!?
って部分が気になってくるかと。
安全面・セキュリティ面にも関わってくる部分なので、ざっと確認してみましょう。
Wiseの手数料が安い理由を一言でいうと、「通貨が国をまたがないようにする、Wiseの仕組み」ということになります。
先にネタバレしておくと、国境をITの手法でかいくぐっているイメージです。
さて、Wiseの構造を把握するには、実際にWiseで外貨両替してみるのが一番手っ取り早いです。
とは言っても小難しい操作はありません。
実際に使うイメージとして、ぼんやりご覧ください。
Wiseで外貨両替してみる
それでは実際に、Wiseのアカウントから外貨両替をしてみました。
手順はこんな感じ。
- Wiseのアカウントを作成
- 日本円の口座を開く
- 外貨の口座を開く(ユーロで試します)
- 日本円を「日本の口座」に振込
- 「日本の口座」にある日本円を外貨に両替
手順①と②は簡単なので、すっ飛ばします。
アカウントがまだな方は、こちらから無料でアカウントを作成すると、並行して作業できるはず。
僕はアプリを使うことが多いので、アプリで実践しています。
Web版もありますが、外出先でもどこでも使えるアプリが便利。
さて、Wiseで一番意味わからない(褒め言葉)のが、一瞬で外国の口座を持てるところです。
Wiseのホーム画面を開くと、合計残高・口座・直近の取引が表示されます。
保有している口座の一番右にある「開く」をタップ。
すると、ズラッと通貨がたくさんでてきます。
ユーロを選択すると、秒でユーロの口座が出来上がりました。
はえ!?!これだけ!???!
ついでに、米ドルの口座も作ってやったぜ。
口座をタップするとこんな感じで、口座情報も確認できます。
国内、海外向けの表記の2種類あります。
外貨での受け取りが発生した場合、この情報を教えることになります。
いきなりユーロをチャージすることはできず、まずはWiseに日本円をチャージすることから始めます。
※日本円は銀行振込できるので手数料も無料
日本円の口座をクリックして、「チャージする」を選択。
任意の金額を設定して、「続行」で進みます。
デビットカードでも入金できますが、手数料(¥99/回)がかかるので推奨しません。
取引の目的を聞かれるので、僕の場合は「毎月の生活費」を選択して「確定」しています。
(この項目はきっと、法律による都合なんじゃないかと思いますが)
すると、こんな画面がでてきます。
要するに「日本円をWiseにチャージしたければ、PayPay銀行に振込せよ」ってことのようです。
ってわけで、日本円を持つ口座から、指定されたPayPay銀行の口座に振込みました。
ちなみに、海外在住でも使える銀行口座は、SMBC信託銀行プレスティアやSony銀行がおすすめです。
※海外転出しない(日本から転出届を出さない)場合はなんでもOK
そうしたら、振込口座の情報下にスクロールして「銀行振込が完了しました」をクリック。
これで、Wiseに日本円が用意できたと思います。
さてさて、Wiseで日本円を外貨(今回はユーロ)に両替してみましょう。
日本円の口座をタップして、「両替する」をタップ。
次に、両替する金額を入力。
ここで改めて、何ユーロに両替できるかが分かります。
手数料は価格に応じて決まるため、一気に両替する必要はありません。
また、希望するレートがあれば「自動両替」という機能もあって、長期的に使うユーザーは便利。
要するに、これ以上安くなったら勝手に両替しておいて!って機能です。
(ただしユーロ円ではなく、円ユーロなのでちょい面倒)
というように、Wiseを使った外貨両替はポチポチしているだけで終わります。
さて「Wiseはなぜこんなに安い?」に戻ります。
何となく仮想的にお金のやり取りをしている、のが分かるでしょうか?
例えば、日本円をユーロに両替する手順⑤が分かりやすい例。
「日本円の口座から、ユーロの口座に銀行振込してない」ですよね。
通貨が国をまたぐと高くなるので、仮想的(シミュレーション的)にお金をやり取りしたことにしている、というのがWiseの安い理由です。
僕(ユーザー)「Wiseのアプリで、1万円分を€に両替の操作したで」
Wise「この人1万円を€に両替したから、口座に€振り込んでおくで」
っていう仮想的な仕組み
Wiseで外貨を現金化する使う上での注意点
というように、外貨の現金化や支払いにおいて、メリットばかりのWise。
ですが、いくつか注意点もあります。
ざっとまとめると下記。
- 100万円以上の資金はWiseで保有できない
- Wiseへのチャージは、本人の口座からのみ
- 外貨の現金化には、デビットカード(有料)が必要
- アカウント作成には顔つき身分証明書が必須
困りそうな項目だけでも御覧ください。
100万円以上の資金はWiseで保有できない
まず最初ですが、Wiseにおいておける資金の上限が決まっています。
具体的には、日本円に換算して100万円分がWiseの保有上限。
これには外貨も含めますが、100万円超えの受け取りは可能なようです。
よって、全財産をWiseに突っ込む運用はできず、定期的に入金していく使い方になるかと思います。
- Wiseには100万円未満を入金しておく
- 残りの資金は、他の日本円口座で管理する
- 足りなくなったら、日本円口座からWiseに振り込み
僕は日本に住民登録をしていない関係で、SMBC信託銀行プレスティアを日本円の口座として所有しています。
お金の流れをもう少し細かくすると、こんな感じ。
カッコ内は、1万円分を両替した際の手数料。
SMBC信託銀行 → 振り込み(¥165) → Wise日本円口座 → 両替(¥57) → Wiseユーロ口座
SMBC信託銀行プレスティアからWiseへの振り込みは有料なので、ここはまとまった金額を振り込むとお得ですね。
外貨の現金化には、デビットカード(有料)が必要
さて、旅行先ではある程度は外貨に現金化しておきたいところ。
なのですが、現金を下ろすには海外のATMを使用するため、デビットカードの発行が必要となります。
発行の手数料は¥1,200で、到着には2週間ほどかかりました。
手数料はかかりますが、総合的には十分お得かと。
現物のデビットカードの他には、デジタルカードというものもあります。
機能をまとめるとこんな感じでしょうか。
デビットカード | デジタルカード | |
---|---|---|
発行手数料 | ¥1,200 | 無料 |
ATMからの現金化 | ◯ | ✕ |
物理カードでの支払い | ◯ | ✕ |
Apple PayやGoogle Pay | ◯ | ◯ |
オンライン決済 | ◯ | ✕ ※ |
デジタルカードのWallet追加は、日本非対応らしい。
ということで、基本はデビットカードを発行することになりそうです。
Wiseへのチャージは、本人の口座からのみ
さて次は、複数人で使いたい場合に注意すべきポイントです。
日本円をWiseにチャージするためには、銀行振込を使いましたね。
実はこのチャージ、本人の口座からのみ対応しているようです。
銀行振込をされる際、自動的に本人確認が行える場合があります。お客様ご自身の銀行口座を使って入金し、その口座名義がWiseアカウントの名前と一致している場合、当社はこれを最初の本人確認とみなします。このような場合、本人確認書類や住所確認書類の提出が不要となる可能性があります。
本人確認の手順 | Wiseヘルプセンター
複数人で使用する場合は、一度Wise契約者本人の口座にまとめてから、Wiseの日本口座に振り込みましょう。
アカウント作成には顔つき身分証明書が必須
今現在Wiseのアカウントを作成するには、顔つき身分証明書が必要となっています。
日本国籍であれば、これらのどれかが必要。
- マイナンバーカード
- 運転免許証(日本)
- 日本国パスポート( 2020年2月より前に発行のもの)
Wise公式サイトのリンクも貼っておきます。
反マイナンバーカードの方も、これを機に柔軟な思想を持っておくと幸せです。
まとめ:短期間の旅行でもWiseは持っておくべき
あまりに長くなってしまいましたので、内容をまとめていきます。
やはりWiseの安さが分かる、この表がクリティカルなまとめでしょう。
ほぼレート通りじゃねぇか!という次第。
レート (単純計算) | Wise | 空港で両替 | |
---|---|---|---|
両替する日本円 | ¥10,000 | ||
両替手数料 | – | ¥59 ($0.41) | ¥1421 ($9.95) |
事務手数料 | – | 無し | 約 $29.11/円 |
当日のレート | 約$142.88/円 | ||
結果 | $69.98 | $69.57 | $48.20 |
(差額) | – | (-$0.41) | (-$21.78) |
これだけの差があるので、例え数日の旅行でもWiseはおすすめできる安さでしょう。
空港で両替するくらいなら、Wiseのデビットカードを作っておきましょう。
テクノロジー最高!
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